Elliott, P. S., Devine, L. D., Gibney, E. R., & O’Sullivan, A. M. (2024).持続可能で健康的な食生活に影響を与える要因は何か?大学内外の文献のレビューと統合。Nutrition Research, 103, 1-12. https://doi.org/10.1016/j.nutres.2024.03.004
ハイライト
– 持続可能で健康的な食事摂取に影響を及ぼす可能性のある因子を特定した。
– 新規のスコアリングシステムを用いて、これらの因子を優先順位付けした。
– スコアリングシステムにより、今後の研究で対象とすべき優先順位の高い因子を特定した。
– 優先順位の高い因子の多くは環境レベルであった(製品価格など)。
– これらの知見は、今後の個別化介入の開発に役立つ。

要旨
世界的に見て、典型的な食事パターンは健康的でも持続可能でもない。非伝染性疾患のリスクを低減し、環境悪化に対処する上で、食生活の変化が重要な役割を果たすことを認識し、持続可能で健康的な食生活(SHD)に個人を移行させる方法を理解することが極めて重要である。
この文献レビューでは、SHDの概念を紹介し、SHD消費に移行するために必要な食行動を概説し、成人の持続可能な(および持続不可能な)食行動に影響を及ぼす可能性のある要因に関する文献をレビューし、今後の研究で対象とする優先順位によって要因をランク付けするための新しい採点システムを開発した。食行動に影響を及ぼす可能性のある要因があらゆる影響レベル(すなわち、個人、対人関係、環境、政策)で対象とすることができる大学キャンパスでのSHD移行を促進する大きな可能性を考慮し、全体を通してこの設定に焦点を絞った。
われわれの新しい採点システムにより、大学生の食事行動に影響を及ぼす可能性のある重要な修正可能因子として、意識的な習慣食、製品の価格、食品の入手可能性/入手しやすさ、製品の利便性、自己調整能力、動物倫理/福祉に関する知識、食品プロモーション、食事規範を特定した。大学人口を考慮せずに採点した場合、これらの要因は、修正可能なポーションサイズと同様に、最優先事項としてランク付けされた。
我々の知見は、SHDの促進を目的とした今後の研究において注目すべき因子についての洞察を提供するものである。特に、文献の統合から特定された優先順位の高い因子は、大学内外でより個別化された食事行動介入の開発に役立つ可能性がある。